小ネタ3

定跡を分類してみよう
 チェスの局面は、大別して序盤(オープニング)・中盤(ミドルゲーム)・終盤(エンディング)の3種類
に分けられる。上達する上でどれも欠かすことができないが、誰しも最初に学ぶであろう物は、やはり
オープニングであろう。
 つまる所、戦い前の陣形作りのようなものであるが、その陣形を先人達の棋譜に則って研究された
物が定跡(定石)である。一説によれば、初手25手までで約15万通りの定跡が在ると、実しやかに
囁かれたりしている。『10万以上在っても定跡というのは如何なものか?』という疑問はさておいて、
今回の主旨は、その定跡を分類方法をご紹介しようといった次第である。
 というわけで、まずはEncyclopedia of Chess Opening Codes、通称ECOコードの紹介から。
 Encyclopediaとは百科事典のこと。ECOとは、さしずめ定跡の百科事典と言った所か。初手1〜2手を

A 1 ... 1 c4 1 d4
B 1 e4 1 e4 c6 1 e4 c5
C 1 e4 e6 1 e4 e5
D 1 d4 d5 1 d4 Nf6 , 2 c4 g6
E 1 d4 Nf6 , 2 c4 e6 1 d4 Nf6 , 2 c4 g6

・・・の5通りに分類。Aの 1 ... というのは、c4 , d4 , e4以外の白一手目(b4など)である。
 次にこれを Short Codesと呼ばれるA0、A1、A2・・・・・・E8、E9と、計50通りに分類。
 さらにこれを Full Codesと呼ばれるA00、A01、A02・・・・・・E98、E99と、計500通りに分類。
 そしてさらにこれを分類・・・と、枝分かれ式に分けていくのが”ECOコード”である。
 しかしまぁ、文章で説明するのも難しいので、実際に見ていただく事にする。まとめて掲載すると
長くなるので、下記をクリックしていただきたい。

Short Codes
Full Codes
All Codes A B C D E

 こうしてみると、チェスの歴史も長いものだな・・・などと、妙に感慨深くなってくる。
ちなみにEOC以外にも定跡の分類法がいくつかあるが、それはまた別の機会に・・・。

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