6/15(火)パリ
パリ到着!ポンピドゥーセンター傍アートなオブジェ
朝、パリ東駅に到着。旅の最終地点。ゲートシティ。ああ、ずいぶん廻ったなあ。パリは私にとって何となく居心地がよく、不思議と土地勘もあるので、パリに着くとホッとする。
夜のうちにオランダとベルギーを通過してしまうのだから、ヨーロッパとは実に小国が集まった大陸なのだと実感する。今日から泊まる予定のホテルは東駅近くのdu Ferrage。ここは、会員証を作りに行った、市谷のユースホステル協会の職員アキラさんに、勧めてもらった安宿。「歩き方」には載っていない。ロケーションが抜群で、シャワー、WC付きで200フラン(4000円程度)。しかも部屋はツインだとのこと。これはパリ市内ではかなり安いお値段。
さて、朝早いので宿にチェックインできなかったり、部屋が満室だったりすることも考えて、東駅にあるシャワールームを使って旅の汚れを落とすことにする。地下のシャワー室は、20フランだったか、簡単な受け付けで支払って入るが、誰も利用者がいない・・・。広いシャワー室は恐ろしく古びて汚くて暗くて、今にも高い天井から人影が覗いて、怖いめにあいかねない雰囲気。コワイコワイとつぶやきながら、イタリアのフルーツの香りがするリンスインシャンプーでさらさらになった髪でホテルに向かう。本当に駅から4分ほど。近くに小さな八百屋兼商店もあるし、駅の近くのわりにはなかなか静か。宿は印象に残らない建物ではあるが、気のいい男性が笑顔で応対してくれる。部屋は空いていて、入れるとこのと(怖い思いして駅で有料のシャワー浴びることなかったなあ)。部屋に案内してもらう。一番奥の部屋で、そこに至るまでの廊下が妙にくねっていて、ちょっと映画に出てくる連れ込み宿風の雰囲気もある。部屋はアキラさんの言ってた通り、広くてベッドがふたつ。シャワーも温水が勢い良く出る。テレビもある!掃除は行き届いているとは言えないが、ここはフランスなんだからヨシとしましょう。しかし、ベッドの毛布はなぜかフランスの国鉄「SNCF」のもので、灰皿はホテルチェーン「IBIS」のもの・・・。さてはガメたな??テレビはつかない。ただのインテリアと化している。
荷物を置いて、ちょっとだけおしゃれをして、さて、パリを歩こうかな!

夏場はないの?オニオングラチネ
少し肌寒いので、どこかのカフェでパリのお楽しみ、オニオングラチネ(オニオングラタンスープ)でも食べようかなと思う。以前ノートルダム大聖堂の近くのカフェで食べたオニオングラチネがなかなか美味しかったので、東駅からシテ島を貫く長い一本道を散歩がてら歩くことにする。けっこう歩くハメになる(2キロぐらい)。途中、ポンピドゥー芸術文化センターを通るが、どうやら改装中らしい。ショック!ここの国立近代美術館の20世紀の絵画が楽しみだったのに〜。マティスにレジェ、ピカソ、ダリ、シャガール、ミロ・・・。ツイてないなあ。
元気出してシテ島に到着。ノートルダム大聖堂には、観光バスがひっきりなしに行き来している。前回見物したから観光はしないで、とりあえずオニオングラチネでしょ、とカフェに入るが、夏場だからか、メニューから消えていた!ショック。仕方なくクロックムッシュー(チーズのホットサンド)にするが、これが、あらかじめ作りおきしたものをチンしたものなので、パンがふやけている。東京のカフェの方がずっと美味しいものを食べさせるよ。ダメね、観光地のカフェてのは。(安っぽいチーズのため、このあと激しく胸焼けする)

和食との再会?
ノートルダムを背にしてOPERAまで歩く。ヴァン・クリフ&アーペルなどの高級宝石店やホテル・リッツが並ぶヴァン・ドーム広場などにも寄る。ヴァン・ドーム広場のエレガンスには、やっぱり心が浮き立ってしまう。ちょっと胸焼けしているので、和食で洗い流したい気分になる(食欲旺盛)。OPERA地区には、日本食レストランが並ぶ裏通りがある。今回はかなり美味しいと評判のラーメン店「ひぐま」で、何となく冷やし中華を。うん!日本の味!50フラン(1000円程度)と高めだけど、周囲ではパリジャンが餃子をぱくつき、上手に箸を操ってちゃんぽんを啜っている。ここの味噌ラーメンは確か旅人の中でも大人気だとかで、さすがに美味しそう。まあ、この先旅は短いので、和食は東京で再会することにしましょう。

オルセー美術館
もと駅だった建物を改装した美術館で、アーチ型の天井が自然光を取り入れてとても明るい。印象派の全盛期にあたる年代のものがこの美術館に揃っていて、それ以前のものから古代に遡るまでの作品はルーブル美術館に。モネにロートレックにゴッホ、ゴーギャンもあります。ゴッホの実物を観れて嬉しい。「オーヴェール・シュル・オワーズの教会」が特に素敵。モネの「サン・ラザール駅」は、今もまったく街の面影が変わっていないのが感慨深い。ルノアールはやはり好みとはいえないかな。だけど美術館て好きだ。旅の疲れが癒される。

アメリカ風大型スーパー
今思えば、あそこは2000年に千葉の幕張に進出してきた「カルフール」だったと思う。以前相方とパリにツアーで来た(ピザ屋の懸賞で当たった)ときの宿が、メトロの終点「ガリエニ」という所にある「ノボテル・バニョレ」(ツアーの御用達らしい)。ガリエニにはヨーロッパ中を走るバスターミナルがあり、そのビルの中にあるアメリカンスタイルの大型スーパーマーケットがやたら気に入った。パリ市内には小さな商店しかないので、久々に大きなスーパーマーケットをぶらぶらしたいと思い、メトロに乗ってガリエニまで。もう、相変わらず広くて凄まじい品揃えにワクワクする。書店からパソコンショップ、ちょっとセンスの悪いブティックから、ケーキ屋さんもある。店員は広い店内をローラーブレードで走り回っているし、パリ均衡から車でやってきた人たちが大量に買いだめしている。値段も安め。好物のダノンのチーズデザート(日本では「プチダノン」で御馴染み。フランスのはプチの3倍ぐらいの量!この際うんと食べる)とイチゴのヨーグルト、小さなりんご、お土産用にポトフ用のブイヨン、ボルビックも忘れずに。
ホテルに戻ってシャワーを浴びて、10時ごろにはぐっすり眠りにつく。
明日はパリから列車に乗って、均衡のジヴェルニーのモネの家に行く。母が最後に行きたいと言った場所。

つづく



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