6/1(火)フィレンツェ
花の都フィレンツェで
ローマでの疲れをひきずりながらも、今日は頑張ってフィレンツェを歩こう。それにしてもユース、アルキロッシは蚊が多くて寝苦しい。腕や足にプツプツができてしまった(日本の蚊とは種類が違うようで、数日間赤いプツプツが消えなかった)。ユースの朝食を食べながら、ヤマちゃんは「花粉症かなあ、目がやたらカユくて鼻がムズムズする。風邪かもなあ」とつらそうだった。そ れでも張り切ってペルージャに日帰り旅行に出ていった。
フィレンツェは首都ローマに比べたらずいぶん規模的にはこぢんまりしていて、観光名所が集中しており歩いて廻るには最適の町である。町中がルネッサンスの芸術と華やぎであふれている。今日もいい天気だ。てくてくと見所のリストをつぶしてゆく。
ベッキオ橋。フィレンツェ最古の2階建ての可愛い橋。老舗の宝石店がならぶ。見ているだけでとてもリッチな気分になる。ダイヤの一連のチョーカーがシンプルで洗練されていて素敵!橋を渉ってピッティ宮殿へ。この宮殿はフィレンツェルネッサンス宮殿の代表的スタイル。この中のパラティーナ絵画館は、メディチ家のコレクションが展示されている。
そしてドゥオーモ。ひときわ目を引く色鮮やかな「花の聖母教会」。その贅をつくした彫刻は、これぞルネッサンスの花といった風格を感じる。ドゥオーモ前の広場は旅行者たちの憩いの場になっていて、賑やか。デパートをひやかす。さすがイタリア。洋服から家庭雑貨に至るまで、ハイセンスでしかもお安い。おっと買物はミラノですることにしているのでガマンガマン。
芸術を味わおう
アカデミア美術館にはかのミケランジェロ作ダビデ像のオリジナルが。そう言えば「ダッビッデッ♪」と掛け声をかけながら行う宴会芸があったなあ・・・そういうお下品な日本を思い出す自分は嫌だなあ、やっぱり芸術にはほど遠い人間だなあと思うが、ダビデ像をまのあたりにすると、そんなお下劣はふっとんだ。手の甲の血管や骨が浮き出た感じといい、前身の筋肉の躍動感といい、生命に満ち溢れているみごとな彫刻!
ウフィツィ美術館・・・。ここはあらゆる名画が揃っていて、フィレンツェの中で最も混雑しているスポット。入館するためには長蛇の列を耐えねばならない。しかし、その価値は充分ある。「イサクの犠牲」や「ウルビノのヴィーナス」、ミケランジェロの「聖家族」などを観るが、大作名作以外にもふと自分のお気に入りに巡り合えるのが嬉しい。ダヴィンチはやはり傑出していると思った。大人的な成熟があると言うか、ちょっとステージが高いと言うか・・・。
すごい体験をした。ボッテッチェリの「春(ラ・プリマベーラ)」を目の前にした時のこと。絵からぱあーっと光が出てい るのを感じたのだ。もう、しばらくそこを動けなかったよ。こんなに心がふるえるのに、ツアーで来ている日本人たち、「さ、とりあえずこれは観たぞ、と」と言って去って行く。スタンプ・ラリーじゃないよ〜。もっとゆっくり全身全霊で感じ取ろうよ〜。美術史を専攻しているらしい日本人の女子大生が「春」の解説を友達にしていた。描かれている3美神はそれぞれ「美」「礼節」「愛」で、キューピッドが射ようとしているのが「美」の女神だそう。もっと教養があればさらに楽しめるなあと、感心感心。まあ教養はなくても、これだけの名画には生命が宿っているから、ただ心を澄ませて感じるだけでもいいだろう。そして、同じくボッテッチェリの「ヴィーナス誕生」を観る。ああ、この絵からも光とともにいい風が吹く。泡から生まれたヴィーナスをめぐる輝きの世界。本当に眩しい絵だ。なんというか、心が光のシャワーを浴びたような気持になりました。
イタリアの初夏は思っていた以上に暑い。ときどきジェラートを補給しないとダメ♪フィレンツェのジェラートはどの店のものも素晴らしく美味しい。イチゴとクレーマの組み合わせがお気に入り。
夜はヤマちゃんと、近くのトラットリアで食事をすることに。「それじゃ、一応それなりのカッコをしますか」ヤマちゃんは戦場カメラマンスタイルからワンピースに着替えビン底眼鏡を外し、一気に美人の風格を取り戻した。うう、この人は本当に化ける人じゃあ。しかし、トラットリアはリストランテなどと比べたらぐっとくだけて気軽な場所である。今日も頑張って働いたぞーといったブルーカラーのおじさんが、ビールを飲みながらマカロニを食べていたりして、気軽なムードです。ここでポモドーロのスパゲティとローストポークを食べる。すっごく美味しいというほどではないけれど、お店のご主人が感じがよく、10歳くらいの可愛い息子さんが一生懸命お手伝いしている。「ティラミスを食べてみない?ボクが作ったんだから」だって。その言い方が一人前で、笑っちゃうくらい可愛かったので、喜んでティラミスをいただきました。東洋人の女の子が一人で食事をしている。おっ、がんばっているなあ!その彼女と同じユースで再開、台湾から来た旅行ライターだそう。名前はサニー。本名も教えてくれたが、何度聞いても私とヤマちゃんは「フゥェ?フ、フィ?」と復唱できなかった。
耳元で「ぷぅ〜ん」と鳴く蚊を手で追い払いながら、暑い夜を過ごす
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