6/9(水)ザルツブルグ(ザルツカンマーグト)
ウィーン風アップル・パイ、アプフェルシュトゥルーデルは惨敗
目覚めはばっちり。宿のレストランで朝食。ドイツ風パンのゼンメルにバターとジャムをはさみ、レモンティーを飲む。ツアーの時間まで、ミラベル広場周辺をぶらつく。旧市街を歩こうかなと思うが、それはツアーにおまかせするとして、昨日行ったスーパー・マーケットの中にあるケーキ屋にアプフェルシュトゥルーデルというオーストリア菓子があったことを思い出し、トライする。ん・・・?パイが厚ぼったくてバターの味が強いぞ・・・これじゃあ普通のアップルパイではないか〜。アプフェルシュトゥルーデルってのは、もっと皮が水だけで練ったのかと思うほどアッサリしていて、しかもこんなボッテリした皮ではなく、極限まで薄ーく伸ばしパリパリしているものではないのか(食べたことはないけれど確かそんな感じ)?まあ、選んだ店が悪かったのだろう。スーパー内のケーキ屋ったら日本の「ラ○フ」の中にあるコト○キと同じでしょ う。超ウマイものを望む方が間違いである。ミラベル庭園の花を眺めていたら、ツアーの集合時間がやってきた。
ザルツブルグ。サウンド・オブ・ミュージックの世界へ
まずはザルツブルグの市内観光を2時間。一緒になったのは昨日ザルツブルグの教会で結婚式を挙げたばかりという岡山から来た新婚さんとそのご両親。「嫁が式で号泣して、牧師さんにびっくりされましたよ」「あら、お父様、だって本当に感激したんですもの」とても仲良しで感じのいいご家族だ。ちょいとリッチな雰囲気が漂うな。「おひとりでヨーロッパを周遊されているのですか、それは頼もしいですな。いろいろ大変だったでしょう」と感心された。「ええ、毎日必死で・・・」
このご家族、全員、ほんとに全員、首からニコンやキャノンの高いクラスの一眼レフカメラをぶら下げている。しかもカメラバッグの中には望遠だの広角だの、ありとあらゆるレンズが・・・。パシャコンパシャコン、シャッターを切る音。「ほほう、キャノンもいい音がしますねえ」と私が言おうものなら「いえいえ、やっぱりニコンなんですよ」とニコンを取り出し語りだそうとしては「失礼ですよッ」と家族にたしなめられるのだ。おそるべし岡山のカメラ一族。
ツアーのガイドさんはザルツブルグ在住の日本人で、市内のスポットと近郊の名所を足早に、かつ丁寧に説明してくれる。夏に行われるザルツブルグ音楽祭は各国から一流の音楽家が参加して開かれる世界で有数の音楽フェスティバル。ザルツブルグはモーツアルトを生んだ音楽の都である。第二次大戦で激しい空襲にあったザルツブルグ、放ってあ ったモーツアルトの生家を修復したのは日本の生命保険会社。バブル期にヨーロッパの城を買い漁ったと言われている日本企業だが、いいコトもしているわけです。ザルツブルグにはイタリア風の美しい寺院や建物が点在し、自然と溶け合って、とても美しい景観の古都である。ツアーバスは『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地をめぐった。湖のほとりにあるトラップ一家の家や、トラップ家の子供たちがドレミの歌を歌いながら駆け抜けた緑のトンネル、そして私が一番感激したのは、トラップ家の長女と郵便配達員が夜こっそりデートするガラスの温室。私はこの長女の役柄と同じ年齢に名画座で観て、このロマンチックなシーンに大感激して「私は16歳〜、もうすぐ17歳〜♪ああ、もうすぐ私にもロマンチックな初恋がやってくるんだ〜〜」と友達と手を取り合ってうかれまくっていたが、そんなものは決してやってくることなく地味に10代を終えた。
可愛いザルツカンマーグト
他の人たちと合流して、郊外のザルツカンマーグトへ。ザルツブルグを少し離れただけで、どうよ!このアルプスの可愛らしい世界は!チロル風の家並みに広がるアルムの牧草地。群れる羊たち・・・。まさにハイジの世界である。青空が輝くように美しいお天気で、ほんとうに私の旅はラッキーだなあ。市内観光のガイドに代わって、私と同じ年代の男性のガイドが。藤井隆にくりそつである。「あの山並みが、トラップ一家がナチから逃れ、亡命するために歩いて山越えした山です。しかし、あの山を越えてもスイスには行けません。越えた先はドイツです」と説明をしてくれる。どひゃひゃ〜。そうだったのか。勉強になるなあ。湖水地帯ザルツカンマーグトに到着。美しさで一番人気が高いヴォルフガング湖の遊覧船に乗る。湖の美しさもさることながら、湖畔には「ZIMMER」と書かれた可愛い家がぽつりぽつり。これは「お部屋貸します」の意味で、民家の空き部屋を旅客に提供するというドイツ語軒に見られるいわゆるペンション。とても安く、外国のお宅におじゃまさせてもらえる楽しさがあって絶対オススメだとか。それにしてもドイツの敬老会だか、お年寄りのツアーが目立つ。確かにザルツカンマーグトののどかさは、お年寄りに好まれる雰囲気である。岡山のカメラ一家は相変わらずパシャコンパシャコンやって いる。
ガイドの藤井隆と話す。彼はガイドはアルバイトだそうで、本職はトロンボーンを学ぶ音大の留学生。ドイツ語は語学学校「N」の新宿校で、1年間で210レッスンを消化してマスターしたそうだ。藤井隆が言うには、この「N」という語学学校は楽しく飽きないで続けられるシステムになっているらしい。(帰国後、英会話を絶対マスターしようと、早速近所の「N」の門を叩いた私)。ガストホフ・ヤーンのご家族もそうだけど、ヨーロッパでは東洋人、頑張ってる。とても応援したくなる。
ヤーンで美味しい中華ディナー
心地よい疲れの中バスに揺られてザルツブルグに戻る。バスでおしゃべりした大学生の女の子2人組みと夕食をごいっしょさ せてもらうことにした。彼女たちが「中華食べたくないですか?」と言ってくれて嬉しかった。私も食べたかったのだ〜。「私が泊まっている宿はヤーンといって、1階は中華料理店ですよ」と言ったら、「あっ、そこ、『地球の歩き方』ですごくおいしかったって読者の紹介がありますよ」と。あ、確かにヨーロッパ編に書かれてある。ということで、ヤーンでご飯を食べることに。ヤーンではヨー・ヨー君とそのお兄さん(彼がまたトニー・レオン似のハンサム)がお手伝いをしている。辛酸っぱいスープに、牛肉とたけのこの炒め物、ご飯も食べて大満足!ミネラルウォーターをつけて188ASかな。1500円くらい?ヨー・ヨー君が上品なものごしでていねいにお給仕してくれ「Do
you like it?」「Sure!」もっちろんだとも〜。大学生の女の子たちは工学部の4年生で、卒業旅行に来ているそう。「就職は決まったの?」と聞いたら、「私はコンピュータ・ソフト・メーカーに決まったんですが、彼女は結婚して家庭に入るんですよ。だから初めての旅だけど独身最後の旅なんだよね」と。おめでたいけど少しもったいないなあと思ったりして。
それにしても今日は楽しかったなあ〜。ツアーは評判通り、充実した内容でお得だったし、予想外に美味しいチャイニーズをおなかいっぱい食べられたし。インディカ米ではあるけど、ご飯が食べたい〜って気持ちが満たされた。さ、これで明日からの粗食に耐えられるぞ〜。
ヤーンのシャワーはお湯がたっぷり出る。ザルツブルグの夜は少し冷えるので、部屋にはほんのりとヒーターがついている。洗濯物がカリっと乾く。さて、明日からどうしようかなあ。もうアルプスはいいや。絵葉書みたいな景色って、私、どうも飽きるのよね・・・。アルプスは年取ってからアイカタと来てのんびり過ごしたいな。だからスイスは行かないで、オーストリアのチロル地方もパスして、明日はドイツのミュンヘンに移って、その日のうちにフュッセンまで行こう。そしてフュッセンを拠点に2泊して、バイエルンの変な王様、ルートヴィヒ様のゆかりの地を巡ろう。そしてヨーロッパ・バスに乗ってロマンチック街道を北上しよう。
飽きたとか言いながらも、アルプスの澄んだ空気と美しい景色で、元気を充電したみたい。
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