6/10(木)ザルツブルグ→ミュンヘン→フュッセン
いよいよドイツへ
ヤーンでゼンメル2個たいらげ、チェックアウト。ヨー・ヨー君は学校に行ってるのだね、グッバイね。ザルツブルグ駅に行き、ちょうど9:33発のミュンヘン行きがあったので飛び乗る。一等車輌は車輌まるごと貸し切り状態のぜいたく。東京の通勤ラッシュが信じられないような静かな朝の列車の旅。さよならオーストリア。お年寄りの姿が目立ったけど、とてもいい国だった(極右政党が気になるが)。うとうとしているうちにいつのまにか国境を越え、ドイツへ。ミュンヘンに到着〜。ミュンヘン駅は大きい。店も多く、清潔で、掲示板などもわかりやすく、駅全体が合理的にできている印象。旅人の救済施設バーガーキングを発見。「日本の味」ワッパーを食べる。しかし、ドイツの街中にはインビスと呼ばれるソーセージスタンドがある。鉄板で焼いたソーセージにパンをつけて食べさせてくれるのだ。ミュンヘン駅にもインビスがあり、ドイツのビジネスマンがあつあつのソーセージを頬張ってはぐいっとビールで流し込んでいる。ゼンメルにイワシを挟んだサンドイッチも何だか美味しそう!バカだな〜ワッパーなんてシブセン(渋谷センター街)でいつも食べてるのになあ。ミュンヘンはこれといって観光する所がないが、有名なビヤホール、ホーフブロイハウスでビールを飲んでみたい。でも一人でビヤホールはちょっとねえ。ドイツ人は大勢でワイワイ飲むのが好きらしいし。こういう気質もドイツ人って日本人と似ている。働きぶりもマジメだし。とりあえずミュンヘンでは両替だけして、12:51のフュッセン行きの列車に乗ることにする。この車窓の景色の素晴らしいこと!フランスのTGVで見たのどか〜なかわい〜い景色に、ダイナミックなアルプスの山並みが加わっている。緑の濃いこと。なんか気合入ってる景色なんだこれが。愛らしい顔をして無心に草をはむ牛さんも間近に見えて嬉しくなる。

ホーエンシュヴァンガウで泊まりたい
フュッセン到着。可愛い田舎町である。ロマンティック街道の南の終点。森と湖の山岳地帯。今夜はノイシュヴァンシュタイン城のふもとの町ホーエンシュヴァンガウの宿に泊まろう。お城まで近いし、何よりも夜にライトアップされたお城の姿を堪能できるなんて素敵だ。「ホーエンシュヴァンガウのペンションはサイコー!フュッセンなんかに泊まるのもったいないヨ」とガイドにも書かれているもんね。ノイシュヴァンシュタイン城は、シンデレラ城のモデルになった中世風のお城。ロマンティック街道の観光ハイライトとなっているから誰もが一度は何かで観たことがあると思う。
今にも雨が降り出しそうな、どろどろした曇り空。フュッセンの駅前からバスに乗って5キロほどでホーエンシュヴァンガウ。フュッセンよりもさらにのどかな田舎町である。山の中にそびえるノイシュヴァンシュタイン城はうっすら霧に覆われ、ブキミ。とりあえずペンションを取ろう。『歩き方』オススメのペンションを探す。あれっ、クローズ。よし次、えっ、クローズ。その他の宿もどこもクローズ?おかしいな。雨が降ってきた。あわててウィンド・ブレーカーを着るがあっという間にびしょぬれに。困った!バス停そばのツーリスト・インフォメーションに駆け込む。濡れねずみの日本娘が一人で困って飛び込んできたので、あわてて対応してくれる。インフォメーションの職員全員で宿探しをしてくれた。しかし、どこも留守または満室らしい。「このあたりでは宿は見つからないみたい・・・」

この旅最大のピンチ
とりあえず、フュッセンに戻ろうとバスに乗る。しかし、フュッセンの駅前のツーリスト・インフォメーションにはタッチパネル式の「むじんくん」風の機械がぽつんと置かれているだけ。先にいた外国人ツーリストがむじんくんの使い方がわからないようで困っている。「あなた、やってみてくんない?」と。英語の説明を読みながら、なんとかピッピと機械を操作して、フュッセンの宿情報を検索。ふっふ、さすが日本人はメカに強いね。気に入った宿があればオンラインで予約してくれるシステム。しかし、むじんくんで検索できる宿は少なくどこも駅から遠い。このどしゃ降りの中を歩きまわるのはヤだな・・・とにかく駅周辺にある適当なホテルに泊まろう。少し高めでもかまわない。風邪ひいちゃうよりはマシ。ホテルを一軒一軒歩いて廻る。しかし、どこも満室。うそでしょ〜〜。どしゃ降りの中さまよう。ホテルというホテルは当たったけど・・・。どうしよう、むじんくんの宿にしようかな・・・。街中にガストハウスを発見し、飛び込む。ガストハウスとガストホフ、どう違うのかなと思いながら。「ここ、宿はないのよ・・・」とすまなそうに言う女主人。困り果てて「あの、この近くに安い宿を知りませんか?」と尋ねる。「あるわ、その道を曲がって・・・」フラフラとした足取りで探す。あった!ガストホフHECHTEN。どうか部屋が空いていますように。祈るような気持ちで扉を開ける。エントランスにおばあちゃんが出てくる。「あらあらまあまあ可哀想にこんなに濡れちゃって・・・。お部屋?あるわよ。60ドイツマルク。バスは外だけど、いいかしら?」60DM!駅前で当たったどのホテルよりも安い。優しいおばあちゃんの笑顔に何だか心も身体も安心してヘナヘナする。もう「助かった・・・」としか言いようがない。部屋に入り、荷物を置き、共同バスへ。シャワーだけではなくバスタブもある。掃除が行き届いていて清潔。たっぷりお湯を張って、持参の温泉の素を入れ、バスタブにゆるゆると身体を伸ばすと気持ち良くてとろけそう。部屋のベッドは嬉しいことにふかふかの羽毛の掛け布団。ああくつろぐなあ・・・。
どしゃ降りの中、買物に行くのはイヤだがお腹はすいた。しかし食べるものがない。あるのは海苔とレモンと醤油とウメボシ昆布とグミ。背に腹は変えられないと、コップに海苔をちぎって入れ、レモンをしぼり、醤油をたらし、お湯を注いでグリグリ混ぜて「海苔のお吸い物」と名づけてずるずるすする。この旅で食べた最高にヘンな食べ物となったが、意外に美味しい。「この工夫とポジティブさが戦場で勝ち抜く秘訣なんだよ」と自分に言い聞かせる。ガストホフに泊まっているんだから下のレストランで食べればいいじゃん、と思うが、それができない私なのだ。それよりも今日のピンチを乗り切れたラッキーへの感謝が勝っていた。

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