3. 出会い×挫折×苦悩(北〜イベントの章) ―10月30日 12時30分―
とうとうやってまいりました、東京モーターショー会場。移動時間2時間という怒りも手伝い、
入り口から堂々とした態度(手荷物検査時除く)で臨むと、予想を大きく越える煌びやかさ。
先ほどの態度はどこへやら、萎縮して思わず回れ右してしまうIDC一同。入り口で手に入れたパンフレットを
見ながら緊急会議を開催する。ここに来て下調べほとんどなしという事実が重く圧し掛かってきたのだ。
当初の予定ではメモ+デジカメで取材との事であったが、いかんせん範囲が広い。どうしよう。
という訳で、副部長はそこかしこにおいてあるパンフレットを頂戴する事にした。早速目に付いたブースに行き
コンパニオンさんから受け取って部員の所に戻る。すると皆さん、なにやら意味深な表情でこちらを見ております。
追求したところ、『副部長ってば、コンパニオン好きねぇ♪』などと思われていたようだ。話の流れを全く無視した
こいつらの発想に閉口する。特に会計、貴様はコンパニオン目当てで来たのではなかったか?
しかし来た早々血を見るわけにも行かない。ひとまずその場は怒りを納め、再び歩みを進める。
ざっと見て車自体はそんなに無いので、また後で来ようという話になり広場に出る。
するとマクドナルドが姿を現した。当然食事なぞ取っていないので、『ハンバーガー食べたいよう』という話になる。
が、混んでいる。とりあえずイベントホールに行き、空いたのを見計らって昼食にいたしましょうという話と相成った。
イベントホール入場。パンフレットをもぎ取りながら通路を抜ける。何気なく右を見てみると、
そこには『
TOYOTA2000GT』がありました。一言だけ言わせて。
東京モーターショー最高。
副部長大感激!!実は大好きな車であり、前々から一度で良いから直に見てみたいと思っていた車なのです。
しかも『2000GT』に一番良く似合う(独断)白なんですよ、ダンナ。
国産車では初の世界水準を越える車、その流線型にしてシャープなフォルム、きらりと光るチャイニーズ・アイ、
もうカンペキ。早速部長に写真を頼む。デジカメを取り出す部長、いきなり正面から取ろうとします。
できれば正面ではない方がよろしいのですが……前方斜め30度の角度で取るように指示。
OK、今度はバッチリ、写真が楽しみ。
その後も知った車、知らない車、新旧織り交ぜて展示されているのを見学。代表的な『旧』を挙げるならば、
日本発の量産自動車『
オートモ号』以外に無いであろう。『いくら新旧織り交ぜてといっても程がないか?』と
思うほどの代物である。流石は大正後期の代物、復元に2年半もの月日を要した一品。
そして、当時の価格1,780円。念のために言っておく、決してミニカーでは無い。
代表的な『新』を挙げると、マイクロカー・電気自動車に目を引かれる。マイクロカーの法定時速は
60キロですが車検は必要ありませんよという代物。加えてヘルメットの着用義務は無く、
原付保険で済みますよという代物。どうやらそこそこスピード出せますが、維持費は安いですよって事の様です。
もち一人乗り。要するにサンダルのような手軽さで、近くをぐるっと回ることに適している模様。
また、自分で組めるマイクロカー(キットカー)なんてのもあり、一瞬『これを作って学園祭で発表しちまうか』などと
身も蓋も無い考えが浮かぶ。しかし原チャリ以上の性能のものが部費で買えるわけが無いので断念。残念無念。
さらに見て回る。すると軽い人ごみがあったので、横から覗き込む。どうやらクイズの様だ。
個人的にこういったものは大好きなので、早速並ぶ。
数分並んで順番が回ってきた。他の3人は並んでおらず、私が間違えるところを待ちわびている様だ。
こうなった以上、意地でも高得点を狙ってやる決意を固める。問題は全10問、初めの方は無難にこなすが
徐々に難しくなってくる。
結果、ラスト2問を連続ミスし、総合8点。『良く出来ました』だそうだ。つまりは普通。
よって工業デザイン部副部長、
知識十人並という事が露呈。
背後から「あれぐらい分かる」など嘲笑の声やら、デジカメのシャッター音やらが聞こえてきて、
不快な気分満載になってくる。他の部員にもやるように促すが、どうやら私一人を笑い者にしたい様だ。
不愉快極まりないが、これぐらいでキレていてはこの先身が持たない。3度深呼吸をし、暴走しそうな
右手を押さえる。この部に入部して以来、忍耐強さというものが多少なりとも身についた様だ。
伝達系・動力計・制御系・外装系などの技術系もあらかた見て回ったので、そろそろイベントホールでの
取材(パンフレット回収)を終え、昼食にしようという事になった。再びマックのある休憩ゾーンに引き返す。
いまだに空席が見当たらないが、とりあえず買ってその辺に座って食べましょーという事になった。
さっさと並んで、さっさと買う副部長。
特別価格とやらで、なんたらセットを600円で購入。流石は出張店、人の弱みに付け込むその商魂は
どこも一緒の様だ。他の連中を待つ片手間手頃な席を探すが、空きは全く見当たらない。
数分辺りをうろつくも事態に進展は無く、部員もやってくる気配無し。
折りしも時は10月下旬、寒風吹きすさぶ中、刻一刻と冷めていく食事を持ちながら立ち往生する。
急加速する怒りと急降下するテンション、こうなってくると最早自分の運命を呪う他は無かった。
いい加減1ページごとに怒り狂うのに疲れてきた頃、ようやく部員達登場。と、同時に席も4人分空きがでる。
最初からみんなと一緒に並んでいれば良かった。どうやら『みんな仲良くね♪』という神の思し召しだった様だ。
値段に愚痴りながら昼食開始。この気温の中コーラを頼んだのは盛大に失敗だったような気もするが、
今更言ってもしょうがない。さらに中央モール2階(室内・休憩所有・飲食OK)にでっかくラーメンやらそばやらの
表記を目にするが、最早どうでも良くなってきた。
あらかた食事が終わったので、次の予定を立てる。とりあえずここから入り口の見える西ホールに行こう、
という事になった。腹も膨れて気合十分、さぁ行こうか!……と思ったら、会計まだ食事中。
仕方が無い、協力してやるか。
Mission1:影部員と示し合わせて横目で睨んでみる。食事スピード変化無し。
Mission2:影部員と連帯して舌打ちを細かくハモってみる。食事スピード微妙にUP。
Mission3:影部員と共謀して机を小刻みに揺らしてみる。食事スピード倍増。
部員一同、和やかに食事終了。新たに気合を入れなおし、早速西ホールに向かう。イベントホール取材した。
飯食った。デジカメの残りもかなりある。最早非の打ち所が無いであろう。
………ただしあくまでもとある一点を除いての話であるが。そう、その一点とは………
これからパンフレットの量が激増する事。
どうやって持ってくねん。