5/30(日)コモ→フィレンツィエ
フィレンツィエも近い

ユースでコンチネンタルの朝食をとり、駅へ向かう。今日はコモから一気に南下して、フィレンツィエに向かう。ヨーロッパの国々の国土は狭く、鉄道のスピードは驚異的に速い。だから国内の移動はもちろん、ユーロスターなどの国際列車で気軽に外国に行き来できる。西欧の端から端でも24時間以内に移動することができるのだ。ロンバルディア州からトスカーナ地方へ、車窓の景色をびゅんびゅん飛ばしながら走る列車に3時間すこしも乗れば、そこはもうフィレンツィエ。美しい建造物とメディチ家が育てた芸術の都である。いにしえのアートを育ててきたのはメディチ家のような超お金持ちである。現代でその役目を担うのは大企業といったところだろう。豊かであるということはいいことだ。ホントニ。
今日は日曜日なので、見所は閉館している所が多いので、駅前からドゥオモに至る小路に並ぶ、お土産屋のテントをひやかしたりして過ごす。いかにフィレンツィエに日本人旅行者が訪れているのかが、店の呼び込みの声で実感できる。「ユー、サイタマ?」や「皮ジャン安イヨ、持ッテケドロボー」などなど、思わず笑ってしまうものばかりだ。なかなかしゃれたデザインの皮製品が、たくさん売られている。しかし、今は初夏である。こんな暑い日差しの中ではムートンなど買う気になれないというもの。おしゃれよりも食い気だ。フィレンツィエの街のあちこちにジェラート屋さんがあるので、適当な店でイチゴとカスタードを試してみる。これがびっくりするほど美味しい!乳脂肪たっぷり系のものはあくまでもこってりなめらかで、シャーベット状のソルベは果汁そのものフレッシュ。いいなあイタリアは美味しいものがたくさんありそうだ。しかし、ヤマちゃんと適当に入った店で食べた、ピーマンのマリネとトマトのスパゲティはテーブルをひっくり返したくなるほどまずかった。マリネは寝ぼけた味だし、スパゲティはふよふよの茹ですぎでしかも冷めたものをチンして出すのだ!こんなの日本の田舎町でもお目にかかれないぞ。イタリアではどの店に入っても美味しいスパゲティーにありつけるというのは誤解であります。ご注意を!

気持ちいい宿 Norme Autincendio
今夜の宿にと目星を付けていた、ユースホステル協会未加盟のユース「アルキロッシ」に向かうが、あいにく今日は満室とのこと。仕方なくユースの近くにある一つ星ホテルに飛び込む。ホテルとは言え、家族で経営する小さな民宿といった感じの宿だが、こじんまりとして家庭的な感じがいい。部屋の装飾もシーツも清潔でセンスがいい。普通の家庭におじゃましているような気分になれる。部屋から直接出られるパティオ(中庭)には花が植えられ、テーブルやベンチが並んでいる。洗濯物干し場も泊まり客のために用意されていて、ドイツ人老夫婦が仲良く洗濯物を乾している。夕暮れの中、熱いシャワーをあびて、ガス入りミネラル(ヤマちゃんに「水は絶対ガス入りがさっぱりして美味しい」と言われ、真似して飲むうちにすっかりハマった)を飲みながら、パティオでのんびり夕涼みをして過ごすと、旅の疲れが癒される気分です。太目のおかみさんはいかにもイタリアのマンマという感じで、ロベルト・ベニーニ風の小柄なだんなさんはちょっとおかみさんのお尻に敷かれている感じ。パティオからは見えるのは密集した家々の窓。選択物を乾すおかみさんや、大声で子供を叱るお母さんの声が聞こえてくる。フィレンツィエの街中にいながら、市井の人々の暮らしを垣間見ることができ、とてもくつろいだ気分になる。植木鉢に水をやっていただんなさんがニコニコ笑顔で近づいてきて、知っている限りの日本語を披露してくれた。「コンニチハ。コンバンハ。カンパイ。イッキ、イッキ」誰が教えたんだ〜〜?やがて日が暮れて涼しい風がそよぐころ、パティオに小型テレビを持ち出して、宿泊客とホテルの家族が集まってサッカー観戦がはじまった。「ナカタ、ナカタ!」と私たちを呼ぶが、ペルージャ戦ではなかった。それでもナカタには感謝した。ヤマちゃんはペルージャに行くつもりだと言う。イタリア語も話せたらいいのになー。
今日はなんだかこれまでの旅の疲れが出始めてきたようだ。ヤマちゃんもホテルに着くなり昼寝をしていた。明日はヤマちゃんはシエナへ、私はローマへ、それぞれ日帰り旅行だ。


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